今回は当院にいらっしゃる患者さんの中でも珍しい「足の裏の痛み」の症例報告です。
10歳のサッカーをしている男の子で、1か月前から普通に歩くだけでも両足の足底に痛みが出て、サッカーの練習後は痛みが増すという状態でした。足底を触れてみると筋肉がピンと張っていて、押すと圧痛がでました。
カウンセリング後、検査すると立っている時に腰の反りがとても強く、重心が大きく後方にありました。そのため、かかとに体重がかかりすぎて、足の指が床についていない、いわゆる浮指になっていました。
指が浮いている状態だと、足底にある指を曲げるための筋肉に対して伸ばすようにテンションがかかるので、そのせいで痛みが出ていると判断しました。
このような筋肉が伸びて痛みが出ているケースは患部を揉みほぐしてしまうと、筋肉はより伸びるようになってしまうので、結果的に悪化します。
当院では、重心を前方に持っていくための筋肉にアプローチし、腰の反りを弱くしました。これだけでも少し指に体重が乗るようになるので足底の筋は緩みます。その他に、反り腰対策として、腹直筋の下部に刺激を入れるようなセルフケアを伝え、初診を入れて3回で痛みが消失しました。まじめにセルフケアを続けてくれていたみたいなので思ったよりも早く改善しました。
重心の異常はこういったケースも起こすことがあります。治療において「根本的になぜ痛みが出ているのか?」を探すことがいかに大事かということを改めて実感しました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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